大切な赤ちゃんをなくすという出来事は、予期できない死別体験であり、とても衝撃が強く、ご家族のその後の人生に大きな影響を及ぼします。

多くのご家族が、深い悲しみや怒り、自責の念、不安、孤独等、これまでに体験したことのないような様々な感情や身体的な不調を経験し、これから自分はどうなってしまうのかという強い戸惑いを抱えておられます。これらの心理的・身体的反応は決して病的なものではなく、人として自然な反応であり、専門用語で死別後の「悲嘆(英語ではGrief :グリーフ )」と呼ばれています。

グリーフの反応や過程は、人それぞれにとても苦しいものですが、通常は、周囲のサポートや時間経過と共に徐々に、波を繰り返しながらも、その激しさは軽減していきます。しかし、お子さんをなくした状況や周囲のサポートの有無によっては、グリーフ反応がより強度で長引いたり、うつ病などの精神疾患を併発する場合があります。このような場合は、自分や家族だけで苦しみを抱えるのではなく、地域の精神保健福祉センターや精神科医療機関に相談するという方法があります。

この度当院では、2020年11月より、流産・死産・新生児死などで大切な赤ちゃんをなくされたご家族の心理的ケアを行う「周産期グリーフケア外来」を開設致します。様々な困難を抱えているにも関わらず、身近に相談できる場所がないと悩んでおられる方は、どうぞご相談下さい。