本日で禁煙して2年と17日になります。

昨日、「絲的ココロエ 絲山秋子著」を読みました。
絲山さんは双極性障害を発症したことを公表している作家さんです。
「絲的ココロエ」は、”こころの科学”という雑誌に連載されていた記事をまとめて出版された本です。

11. こころがすさむ依存のしくみーお金について、という章で

「喫煙者にとってはタバコが切れることと、吸いたいときに吸えないことが怖ろしい。
(中略)その時点で吸いたいのではなく、後で吸えなくて困ることを想像しただけでいやなのである。
(中略)禁断症状に苦しんでいる自分を想像し、そのときのぶんの一服を前倒ししないと落ち着かない。」
                                          (p120より)
脳内のドパミン報酬系を刺激するので、依存症者はこのような考え方をするのだと。
ピンチに追い込まれる自分を想像して、そこから逃れることで、報酬系のドパミン放出が増え、
タバコによる快楽が増すのだと感じておられるとのことでした。

思わず、ウンウンと頷いて、ニヤリとしてしまう自分がいました。
喫煙していた時は、タバコがなくならないか、どこでタバコが吸えるか、ということを懸命に考えていました。
禁煙した現在はそれがありません。
ふと、喫煙所を探していない自分に気づいて嬉しくなる時もあります。
タバコを手放した寂しさを感じることも、タバコを吸っている人を羨ましく感じることもありますが、
禁煙は続けていこうかなと思っています。

参考文献:『絲的ココロエ』絲山秋子著 日本評論社